食文化が育んだお酒と酒器~ワイングラスと陶磁器どちらが日本酒に向いているのか~ [日本酒飲み方のコツ]

最近雑誌で日本酒をワイングラスで飲む企画が多いようです。
カッコいいですしスタイリッシュですね。
でも、それってはたしてテイスティングにどうなんだろう?
ワイングラスって本当に日本酒に合うのだろうか?
そこで日本酒をワイングラスと陶磁器でどちらが合うのか考えてみました。
R0017640●●.JPG
ワイングラスはワインを美味しく飲むための酒器で、お猪口やぐい呑みは日本酒を美味しく飲むための酒器、何百年にもわたりそれぞれの食文化が育んできたものです。

では日本酒をワイングラスで飲んだら美味しく飲めるのでしょうか。

まず、無濾過生原酒を陶磁器とワイングラスで比べてみますと、
陶磁器は香りや五味をはっきりと表わしますので日本酒の味わいが良くわかります。
ただし形状から上立ち香を十分に感じられないところが欠点です。

一方のワイングラスはお酒の味をスッキリと感じさせる傾向にあります。ここが陶磁器と違うところです。
もう一つ言えるのは、生老ね香や熟成香などの軽い老ね香が感じられない点です。
これは不思議なんですが、陶磁器ではっきりと分かる生老ね香や熟成香などの軽い老ね香がグラスでは感じにくいのです。
日本酒のテイスティング用として全ての味を感じとれないグラスは適してないのです。
ただし、陶磁器はその形状からして上立ち香をうまく感じられないので、
陶磁器もワイングラスのような形状にすると香りをよく感じられるのではないかと思います。

それではワインをグラスと陶磁器で飲み比べるとどうでしょうか。
以下は赤ワインを磁器のぐい飲みで飲んだ時の感想です。「ワインを磁器のぐい呑みで飲むと渋味と酸味を感じるが、グラスの方がブドウの味を感じ美味しいしバランスも良くなる。」
ワインを陶磁器で飲むと味がしぼんでしまい、グラスで飲むと豊かな味わいになります。
やはりワインはグラスの方が向いていると言えます。

これは日本とヨーロッパのともに料理とお酒を育んできた文化の違いによるものだと思うのです。
お酒と酒器は最良の相性を発揮すべく、その国の食文化により長い年月育まれてきたのですね。

ワインはグラスが味を引き出し、日本酒は陶磁器が味を引き出す。

ただし比較的スッキリとした味わいに感じるグラスは、ドロッとしたにごり酒などを飲むときはスッキリと感じられ向いていると思います。
また陶磁器で飲んで飲みにくいと感じた場合はグラスで飲むと飲みにくさが解消される場合もあります。

テイスティングの場合は陶磁器が良いですが、普段呑まれる場合はお酒に合った飲み易い酒器で飲んでいただくのが良いと思います。



日本酒専門店 Sake芯 http://www.sake-sin.com/
Sake芯 ショッピングサイト http://shop.sake-sin.com/

いつもブログ見ていただき有難うございます。
ブログランキングに参加しています。
下をポチッと押して頂けると嬉しいです。
よろしくお願いします。
にほんブログ村 酒ブログ 日本酒・地酒へ
にほんブログ村


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0